TOMY TDG-501 Xiaostyle トイカメラ

AMASIAのレビュー記事をFiRSTRoNさまに取り上げていただきました。ありがとうございます。


さて、本日はエロゲから少しはなれて、カメラの紹介をしてみたいと思います。

TDG-501-B デジタルカメラ(ブラック)

TDG-501-B デジタルカメラ(ブラック)


TOMY Xiaostyle TDG-501


紹介では黒ですが、わたしは白を買いました。このカメラは俗に言うトイカメラというジャンルで、一般的なカメラとは異なった風合いで写真が撮れます。そして、その写り方は非常に気まぐれで、同じような写真を撮ることはほぼ不可能。そのあいまいさや気難しさ、そして、その気まぐれが生み出す素晴らしい一枚を楽しむためのカメラです。今までは普通のコンパクトデジタルカメラを使っていたのだけれど、自分の技量不足ゆえ、面白い写真を撮ろうと思っても満足なものが撮れず、そんなときWhitepaperさんのトイするカメラを読みまして、自分が探していたのはコレだ、と。というわけで、トイカメラを買うことにしたは良いけれどどれにするか、どれこれも魅力的な機種ばかりでかなり迷った…


で、なぜTDG-501にしたかというと、まずはデザイン。横長で、他のトイカメラとは一線を画す可愛らしいデザインです。実際持ってみると非常に軽くて、かなり使いやすい。他にもデザイン的に明るい色が使われていたりカラフルなのもあったのだけど、白を基調に可愛いのはやはりコレ。というわけで、見た目でもかなり惹かれました。それからはずせないのは写り方。いわゆるロモ系というちょっと青みがかった大人っぽい、ノスタルジックな風合いに写せる、コレが一番の理由かな。ビビッドな色に撮れる機種もあって、どちらにするか迷ったのだけど、デザインのよさも手伝ってTDG-501にしました。


写真は上に載っけている通りで、ちょっと特殊な風合いが感じられるかと。感じられてると良いな… ちなみにヘッドホンを撮ってみました。まだ天気が悪くて屋外での撮影はしていないので、早く晴れて欲しいなぁ。雨の日の撮影も面白いとは思うんだけど。というわけで、GWはこの子と一緒に出かけることになりそうです。良い買い物ができました。

青き宇宙 AMASIAとオーガスト

先日買ったActive Planetsの1stアルバムAMASIAが素晴らしすぎて、オーガストに対して色々とインスパイアされたので書いてみた。

Active Planets 1st ALBUM『AMASIA』

Active Planets 1st ALBUM『AMASIA』


「AMASIA」基本的にはどの曲もRemixなのだけれど、新曲が2曲入っていてそれがどちらも素晴らしい。特に99.9% Blueは非常に気に入っている。聴いていると、まず浮かんでくるのは青色だ。曲名に青がついているという先入観もあるかもしれないが、それにしてもメロディという目には見えない要素でここまで青を表現していることに感心してしまう。ここで浮かんでくる青は99.9%ということで、残りの0.1%は、美琴のせつなさだったり、フィーナの優しさだったり、瑛里華の涙だったり、人それぞれ思い浮かんだものを当てはめると完成するようになっているActive Planetsの新曲としておきながら、個人的にはやっぱりオーガストに重ねてしまうのは仕方ない。


とにかく、青というのはオーガストを代表する色なのではないか。ブランドロゴにも使われているし、作品のタイトルロゴも7本中5本に青色が使われている。青は宇宙からみた地球というのをとても連想させる。それは、「夜明け前より瑠璃色な」をプレイした人なら殊更に感じられることだと思う。特にAMASIAの世界観の中ではジャケットでもそうだが、青=宇宙の方程式が成り立っている。ブランドカラーが宇宙というのは、非常にカッコイイし、SF的だ。


ところで、オーガストは平均点的な評価をされがちなのが非常にもったいないと思う。キャラクターがみんな可愛くて、かといって萌えに媚びきることもなく、きちんとシナリオにも起伏や考える余地を持たせている。これだけではっきり言って相当評価されるべきブランドだ。ちなみに、ここでの評価というのは単純に売り上げの数字で出てくるものではない。年間売上ランキングでトップに上がる割に、エロゲーを語る上で、議論に出てくることが少ないことに疑問を感じてしまう。全教科で80点をとることと、1教科でも良いから100点を取ること、どちらが難しいかはわからないし、どちらも非常に難しいことかもしれないが、基準値を生み出すようなブランドを評価する機構というのがもうちょっと備わっていても良いはずだ。某掲示板ランキングで上位に上がらないからといって、それだけですべてを判断することはできない、という主張でした。


気がついたらだいぶ話がそれてしまいましたが、「AMASIA/Active Planets」は本当に素晴らしい1枚。オーガストが好きだという人は絶対に聴いて損はないと思うし、オーガストをあまり知らない人でも、ぜひ聴いてその世界観の片鱗というのを感じ取って欲しいと思う。それで、もし作品に興味を持つことができれば、また一つ世界が広がるんじゃないかな。

放課後プレイ/黒咲練導

本当に今更だけど、放課後プレイ読みました。というわけで、ちょっと整理してみた。


・登場人物
女 ゲームオタク 黒髪 黒スト 不器用
男 ゲームオタク 不器用

この二人には名前がつけられていない。彼氏彼女という関係は最初から出来上がっていて、二人以外に出てくる人間はいない(作画として登場しない)ので、名前という個性を必要としなかった、ということでしょう。


放課後プレイはどうしてこんなに人気があるのか
それはやっぱり登場人物の二人の持つ関係性の魅力に尽きるんじゃないかな、と。恋人だけど、そこから先にはまだ進んでませんよ、という二人が、互いの趣味であるゲームを中心に放課後を過ごしていく。ちょっと先に進んでみようと思っても、お互い引っ込み思案で上手くいかない。その危うさが1冊通して丸々描かれている。だから、そういった関係の機微に興味の無い人にとっては非常につまらない作品だと思うし、だからこそ逆にオタクにはとてもウケる。萌えって言葉で片付けてしまえばそれまでだけれど、その中身にはさまざまな要素が混在していて、本作はキャラクターの記号ではなく、関係という要素が凄く強い。例えば、本作の女の子だけでは魅力にならないだろうし(記号はもちろん持っているのですが)、ましてや男の子だけでも魅力にならない。自分がいて相手がいる、という関係が上手く萌えを引き出している


最後の展開は思った以上に過激で、これ以降の展開は同人誌で補完してくださいってことなんだろうけど、正直ここまでいかないでも良かったかな、とは思う。ただ、第一話から後半に行くにつれて、二人の関係が動いてきているのが凄く良い。一話ごとにリセットされるのではなく、きちんと積み重ねているものがある。電撃プレイステーションは月2回刊だったので、そのペースで連載されていると二人の関係を丁度リアルタイムで追う感覚で、より楽しめたのかと思うとちょっと悔しいなぁ。まとめて読むからこそわかる魅力というのもあると思うけど。進行してく関係に重きを置くという意味では、場面場面で切り取ってしまえば魅力は大きく損なわれてしまうわけだし。


というわけで、放課後プレイは、やきもきしたい!という人におススメ。単にやきもきさせられるだけではなく、ある程度は報われるし(笑)ネット上で散々話題になっていて今更おススメというのもどうかと思うけど、それにしても興味のある人はぜひ。損はしない甘酸っぱい時間が過ごせますよ

記号からの脱出劇 あると/Purplesoftware

前回の記事 エロゲの買い方をFiRSTRoNさまをはじめ、各サイトさまに取り上げていただきました。ありがとうございます。人によっては、キャラが第一!という人や、完全にライター買いしかしない人も居て、やっぱり単純に割り切って考えられない問題なんだなと再認識しました。


というわけで、ようやく終わったあるとの感想です。


あると/Purplesoftware


岩崎孝司さんの原画に惹かれて、絵が楽しめればいいやという感覚でプレイしていたのですが、物語を進めていけば行くほどに違和感を持つようになってしまい、絵を楽しむ以上にそちらが気になってしまいました。その違和感の正体というのを突き詰めるというわけではないですが、少し掘り下げてみようかと。ちなみにその辺はネタばれなしなので興味のある人はどうぞ。


「あると」minori酒井伸和氏のキャラクター論(※1)に影響を受けており、キャラクターの記号化という要素を排除した作品に仕上がっている。そう、この既存のキャラクターから脱するという試みは、なるほど素晴らしいかもしれない。しかし、それを脱するには相応の力というのが伴っていなければならないのではないか。minoriで言えばef。壮大なスケールに乗せて物語が進行していくわけで、シナリオ、演出面、音楽、キャラデザ、どれをとってもトップクラスである。実際には、あるとはefよりも前に発売された作品だが、minoriはそうした方向を元々意識していた。だから、キャラクター造詣にこだわりがあるのは当たり前だし、それがブランド色といえる。あるとは、キャラクターに違和感を持たせないということを考えすぎて、かえってエロゲーとしては失敗してしまった。マンネリ化を排除してしまったせいで、逆に普通の物語、本当にありふれた作品になってしまったように思う。お約束というのはある種、鉄板ということもできるわけで、ありふれていることの全てが悪いわけではもちろん無いはず。決して、nbkz氏の発言を間違っているとか、そういったことを言いたいわけではないのだけれども、あの発言は自分たちのやっていることに本当にこだわりと自信があるからこそ言えるわけで、Purplesoftwareならば、Purplesoftwareなりの自分のたちの答えを見つければよかった。そういう意味では、ブランドとしての試行錯誤があったのではないかと思う。(ちなみに、個人的にはPurplesoftwareが追求してできた傑作は「明日の君と逢うために」だと思ってます。)ここまで散々言ってきましたが、はっきり言ってそもそも「あると」ぐらいのキャラクター設定ではまだまだ脱マンネリなんていえない。だったら主人公の両親だって家にいるべきだし、家族を描くならばヒロインの姉妹だけでなく、その両親も描くべき。都合の良い要素がぽつぽつと見当たるもんだから、余計に目立ってしまう。徹底さに欠けていたのも残念。


※1 最近のアダルトゲームは義妹・幼馴染・奇妙な口癖・ツンデレといった記号を繋げてキャラクター作りをしているだけで個性が無い、という意見。


今回はキャラゲーというジャンルで脱マンネリに挑戦してしまったことが冒険過ぎたのかな。シナリオに関してもありがちな展開というか、目を見張るようなシナリオはありませんでしたし。シナリオが優れている作品というのと、キャラクターの魅力に満ちているというのは、ほぼイコールで繋がるものだと思うので、単純にキャラゲーで失敗しないためにはある程度のマンネリも必要なのかもしれません。難しい。


>ここからネタバレあり


というわけで、やっとキャラクターについて。今回は前口上が長すぎたかな。気になった場面や展開などピックアップしてみました。


・瑞穂に告白する将人と、将人に告白する千歳
とりあえず答えは先延ばしにしようというのは、この世界の流行なのかと思いました。将人が平行世界の旅人で、他ルートでの記憶を持ち越せるとしたらこんなことはないだろうに。瑞穂に告白して返事をもらえない辛さというのを、そのまま他ルートで千歳にぶつけてしまった、と感じるのは、瑞穂→千歳の順でプレイしてしまったからということにしておきましょう。自分の気持ちが何なのわからないというのは、やっぱり一つの逃げの形だと思います。瑞穂先輩は逃げることに正直すぎる。


・お守り
千歳ルートの最後のくだりで出てくる実は沙織さんが作ったというお守り。それを将人からもらったのが千歳にとって大切な思い出になっている。さて、このお守りを沙織が作ったというのは何か意味があるのでしょうか。沙織さんへのあてつけで、千歳への愛を証明するのはちょっと残酷過ぎかも。


・翔子と将人の関係
依存してしまう恋愛は良くないって自分たちで理解できている二人は素晴らしい。恋愛関係というのはとても難しくて、一歩間違えれば依存になってしまう。相手のことを支えてあげたいという思いは大切だけど、そこから相手に支えてもらえるのが当たり前に変わってしまうのが、信頼から依存への変化なのかな。


・恵と沙織、沙織と恵
姉にコンプレックスを感じている妹、というのはよくある定番だけど、変にドロドロしなかったのは、根底にはお互いを好きって思う気持ちがきちんとあるから。相手のことを大切に思っていても、ちょっとしたことで嫉妬してしまうとか、羨ましいって思うなんて誰にでもあることじゃないですか。それでも、沙織は恵のことを過保護にしすぎか。恵が大人だったからこの二人の関係はそこまでこじれることはなかった、その言葉に尽きます。


全体的に批判の要素が強くなってしまったのですが、たぶん色々なことを気にしなければもっとずっと楽しい作品だったんだと思います。色々なことを考えながらプレイすると余計なことまで目に留まってしまうというか。それが悪いわけではないはずだけど、たまに鬱陶しいと思うこともあります。ところで、本作には「みはる」というファンディスクがあって、せっかくだしそちらもやろうかなと。学生会のメンバーで唯一、美春を攻略できないのがあからさま過ぎていやらしかったのですが(笑)

エロゲの買い方について

エロゲの買い方について


さて、今回は新作エロゲの買い方というものについてちょっと思っていることを述べてみようかと。良い悪いということはこの際置いといて、まず購入基準として分類してみます。思い切り主観的な上に、何の答えも生み出していないので興味ない人はスルーしてください。この記事によって、何かを否定するだとかネガティブな意図はないのでご容赦を。


1.シナリオ

作品の購入に当たってシナリオのクオリティを重視する。シナリオというのは、プレイするまでその全貌はわからない。それゆえに事前情報でそのクオリティを判断するのはかなり難しく、ほぼ不可能。ライターから傾向など推測することができるが、必ずしも自分が求めているものと一致するとは限らず、結局、過度な期待はできない。


2.原画
有名原画家という言葉が存在するように、作品を売り出す際の魅力の一つ。シナリオと違い、パッケージや雑誌から(もちろんすべてではないが)、CGを確認することができるのでマッチングしやすい。稀に本編中とパッケージでクオリティが違うこともあるが、普通は一通りのクオリティ、つまりパッケージで気に入ったのならその気に入った絵で最後まで作品を楽しめる。


これ以外にも音楽だとか演出だとか、数え上げればキリがないのですが、わかりやすいのはこの2つ。突き詰めれば、シナリオとそれ以外の要素とわけることができるかもしれません。一般的に名作といわれている作品は、絵の魅力よりも、やはりシナリオの出来が素晴らしいものが多い。そう考えてみると、多くの人は購入に当たってシナリオを重視しているように思われます(当たり前ですよね、望んでつまらない話を読みたい人なんてそういません)。シナリオはいまひとつ、でも絵が素晴らしい、可愛いから人気があるという作品もありますが、そこには大抵「萌え」という名のバイアスがかかっていて、多くの人から平均的に人気を集めにくい。したがって、年間ランキングなどでもあまり見かけません。


もちろん、シナリオと絵、両立しているのが一番良いのですが、それはとても少ない。そんな作品があれば、少なくともその年のエロゲランキングの上位に入れるレベルでしょう。やはり、シナリオ志向の人が作品を買うのはすごく大変です。たとえ、絵が良くてもその人にとっては魅力にならないのですから。理想的なスタンスとしては、原画や絵目当てで買って、ついでにシナリオも自分が気に入れればラッキーぐらいの買い方が良いのかなと思ったりします。ですが、これだと絵の平凡さを補って余りあるシナリオ的な意味での名作というのを自分で発掘することができなくなってしまいそこが寂しい。作品を買うときは、常に冒険心を持っているくらいでちょうど良いのかもしれません。むしろ、リスクを背負いながら、そういう作品を見つけていくのもエロゲをプレイしていく上での一つの楽しみなのでしょう。